1.育休復帰前に届いた“1通の文書”|すべての始まり

育休復帰

はじめに:私の状況について

今回の話をする前に、少しだけ私の状況を説明させてください。

私は、社会福祉法人で15年勤務している正社員です。

育休前は通所施設に配属されており、勤務時間は9時〜18時。

比較的、時間の見通しが立てやすい働き方でした。

しかし、元いた部署が閉鎖されて、

24時間稼働の入所施設への異動を告げられました。

正直、その時点で少しの不安はありましたが、

「復帰のタイミングでまた相談できるだろう」と、どこかで思っていました。

現在は、保育園に通う子どもがおり、

送り迎えは基本的に私が担当しています。

そのため、勤務できる時間には制約があり、

いわゆるフルタイムで自由に働ける状況ではありません。

それでも、できる範囲で仕事を続けていきたい。

その気持ちは、復帰前からずっと変わりませんでした。

子どもを預けながら働く、それだけでも精一杯なのに。

復帰前に届いた文書には、「早出遅出は必須」とありました。

その瞬間、胸の奥がスッと冷たくなったのを覚えています。

正直、目を疑いました。

今までの人は配慮されてきたのになぜ突然?

それでもこの時の私は、どこかでこう思っていたんです。

「きっと話せば分かってもらえる」って。

——でも、その考えは甘かった。

復帰が近づく中で感じていた違和感

育休が終わりに近づき、少しずつ“働く日常”を思い出していました。

朝の準備、子どもの送り迎え、きっと

大変だけど、それでも「また頑張ろう」と思っていました。

ただ、ひとつだけ気になっていたことがありました。

それが、復帰後の勤務時間です。

これまでも何度か、

「送迎の関係で時間に制約があること」は伝えていました。

そのたびに返ってくるのは、

「また調整しましょう」

「復帰前に改めて相談しましょう」

そんな曖昧な言葉ばかり。

はっきりとした回答は、ずっともらえていませんでした。

届いた“1通の文書”

そんなある日、会社から一通の文書が届きました。

少しだけ安心したのを覚えています。

「復帰前面談のことかな?ちゃんと待ってくれてるのだな」

その期待は、すぐに裏切られました。

【会社からの文書(再現)】

復職にあたっての勤務条件について、下記の通りお知らせいたします。

・当法人の勤務体制上、早出(7:00〜16:00)および遅出(13:00〜22:00)の対応は必須となります。

・特定の曜日のみや勤務時間帯のみの固定勤務は、原則として認めておりません。

・上記対応が難しい場合、復職後の配置等について再検討が必要となる可能性があります。

以上、ご理解とご協力のほどよろしくお願いいたします。

読み終えたあと、しばらく動けませんでした。

「必須」

「認めておりません」

「再検討が必要」

丁寧な言葉で書かれているのに、

そこには選択肢なんて、どこにもありませんでした。

伝えてきたことは、届いていなかったのか

これまで何度も伝えてきた、子どもの送迎のこと。

働ける時間に限りがあること。

——全部、なかったことにされたような気がしました。

それでも、すぐに感情的になることはできませんでした。

「私の伝え方が悪かったのかもしれない」

「まだ話し合える余地はあるかもしれない」

そう思ってしまったんです。

それでも、ひとつだけ決めたこと

ただ、この時ひとつだけ決めたことがあります。

——曖昧なまま終わらせないこと。

口頭のやり取りではなく、

きちんと“残る形”でやり取りすること。

それが、今の自分にできる

唯一の“守り方”だと思いました。

この時はまだ、知りませんでした。

この一通の文書が、

会社との長いやり取りの始まりになることも。

そして、

自分の働き方を見つめ直すきっかけになることも。

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